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2010.11.16

★『夜想曲 GOLD』を見る。・・・中学生の文化祭みたいな話・・・うーむ。

既に千秋楽を迎えて幾星霜・・・だが、D☆Dの番外?なのかON/OFFの企画舞台?なのかよくわからない訳だが、「夜想曲 GOLD」を見てきました。

以下、終わったので完全ネタバレ感想でございます。
あまりよい事言ってないのですみませぬ・・・。


☆'*:;;:*'☆'*:;;:*'☆'*:;;:*'☆

昨年のD☆Dストプレ「美しき背徳」と同じ友澤晃一氏の作・演出だったので嫌な予感(笑)がしていたのだが・・・「美しき背徳」以上に「妄想中学生が大人ぶって書いたお話」みたいだったよ・・・ああ・・・。

えーと、冒頭オーディションがあり、どうやら大掛かりが舞台があるらしい。
で、選ばれし出演者たちのバックステージと実際の舞台が交互に現われ、彼らがそれぞれに抱えている状況が明らかに。

そしてそれは実は舞台の内容とも深く繋がっており、大掛かりなミュージカル「GOLD」の命運は彼ら自身の運命とも重なりあって行くのであった・・・。


★よかった探し。

☆衣装がよかった♪
とにかく全員の衣装が良いと思う。
どんなキャラクターなのか、服見て一瞬で分かる。「すごく着ていそう」な服。
「楽屋入りする時に着る服」と「普段の私服」のテイストが微妙に違う所もよい。

普通に彼ら(役者さん本人)の私服なのかな。と思う位に、劇場出たら普通にその服着てる人いるよねって雰囲気の、可愛くてお洒落な服着てる。

変な言い方だけど、舞台で、現代日本で、衣装が普通にお洒落。というのはあるようで実は中々無い気がするので(変に衣装っぽい衣装だったり、季節やシチュエーションが謎だったり)、衣装さんは素晴らしい!と思った。

☆ゲスト枠。
D☆D陣が日替わりで登場するゲスト枠は、主人公世来君の場面のダンサーとして華麗に登場。
私が見た日は森さんで大変かっこよかったです。

☆がじゅまるの木セット
夢に出てきそうな幻想的な雰囲気でよかったと思います。

☆カーテンコールにて歌う人々。
初めてON/OFFを見たので、2時間半「役者」な部分しか見ていない訳だけど、カーテンコールで歌う一瞬で「あ~この人たちは歌手なんだなあ」と思った。
舞台に出てくる歌手な人々っていっぱいいるけど、やっぱり「○○役」ではなくて「本人」をアピールするのが抜群に上手い。「オレを見ろ!」オーラは役者の比ではないよなあといつも思う。
すごい可愛い。

☆'*:;;:*'☆'*:;;:*'☆'*:;;:*'☆

★微妙だった所チェック(泣)

☆お話が!!!!

本当に中学生が背伸びして書いた話みたいでした・・・。
何ていうか安易すぎる&どこかで聞いたような&とってつけたような実感のない「トラウマ」頻出。

・主人公双子ちゃんは、貧乏すぎて一人は養子に出て、貧乏一家は結構不幸で養子一家も不幸で、オーディションで劇的に再会!!!・・・どこのブラブラ・・・。

・「おれ負け組はイヤだ~」。いまどき「勝ち組」「負け組」という言葉を実際にあんなに真剣に使う人がいていいものか。

・実は私あと半年の命なんですよ・・・。

・世の中金が全てだ~と言って全財産をFXにつぎ込む。

・娘のために誕生日プレゼント買うお金すらない!!!

・売春婦の息子なので出生に疑問。

・仕事の場なはずなのにものすごく感情的に電話する社長の息子。

・・・何て言うか、それぞれが抱える問題が記号のように存在する。
彼らの問題があまりにも記号的なので、悩み方も通り一遍であって人数も多いから特に深まる事もなく。

舞台は特に大きなうねりがある訳ではなく淡々と進み、そしてそれぞれの事情が明かされ始める。


☆そしてこんな中学生みたいな話なのにパンフを見ると、何かすごく「新しい世界!!」とか「深い世界!!」みたいな事を真剣に話す人々。

・・・ねぇこれ皆大人だからこういう発言してるだけだよね・・・???
真剣にこの話を深くて新しいチャレンジだと思っているとしたら、私自分の感性が全然信じられなくなるよ・・・。
うーん・・・。


☆無駄に複雑な設定。

そんな非常に後ろ向きな感想を書いてしまうような話な訳ですが、実は彼らが出演する舞台「GOLD」は、オーディション時に語った彼らの物語がそのまま描かれているのです!

しかも、一人一人が語った事は、別の人が演じている。基本的に。

だから、双子ちゃん世来くんのリアルな状況を世夢くんが。世夢くんのことを世来くんが。
AさんのことをBさんが、BさんのことをCさんが・・・とそれぞれ演じていて。

でも、自分自身を演じてる人とか、この人の事は誰も演じていないとか例外もあり。

そして鳩三郎さんが演じている性同一性障害な女装男子とは、一体誰の事???という振りがあり。

で、話が進むに連れ「まさかまさか」と怖れてた通り!!!、演出家の赤音さんは、無理難題プロデューサーの事を愛してた事が分かっちゃうのであった。驚愕。
この設定をいちばん小ぎれいな子(坂本兄弟とか水田さんとか)でやらなかった所がさすがだ。

しかし赤音さんは察するにゲイであって性同一性障害ではないのではないかなあと思うのだが。その辺は中学生の文化祭だから(←私の中で)何となくざっくりって事でいいのだろうか。うーむ。


☆大切なシーンの二次元同時中継。

せらせむの言い合い&演出家赤音さんとプロデューサーの言い合いが上手と下手で同時進行するのだが・・・正直、どっちかしか聞き取れないよう~。
何故にこんな二次元中継にしたのか。


☆基本設定が分からない・・・。

劇中の「GOLD」はすごく大々的にオーディションをして新人を発掘したミュージカルで、1年間のロングランが最初から決まってる作品らしい。
のだが、その規模感が劇中で揺らぎまくるのでさっぱり分からん!
大々的風な割りに、全体の雰囲気がものすごくこじんまり。

何かこのオーデに受かったら役者として一夜にしてスター!みたいな雰囲気なんだけど、その割りに演出家が落ち目だったりオリジナル脚本だったり、幕が開いてから、プロデューサーが「ハッピーエンドに変えろ」て言ってくるし、意味が分からないのですよ。

いや脚本できた時点で言えよ。脚本変えろって・・・。
読んでなかったのか??劇場の命運をかけたプロジェクトじゃなかったのかコレ。

で、そんな大々的な雰囲気の舞台の割りに何か舞台裏はこじんまりしてるし。

大体舞台本番中以外で、舞台セットから落ちて主役が負傷って、どんだけ適当管理なんだって気がするし。

主役がケガして代役立てるわけでもなく休演になり、そして倒産して数日後に劇場閉鎖・・・と坂道を転がるように運命急展開するのだが、そんな大々的な作品だったら代役探すだろう普通、とか(最近だと新感線が実際に大変な事になったが)、そんな倒産しそうな未来が待ってる直前にこんな大々的な公演を打つのだろうかとか色々疑問が。

そして、この舞台が1ヶ月で幕を閉じる事になると、世夢くん以外は殆ど役者を辞めちゃうのです。
・・・何故??役者陣の立ち位置も分からん。
GOLDに出たからには役者として独り立ち!!みたいな雰囲気だった所から一転してあんな舞台に出てたヤツはもう終わりだ。風な空気感になっていて。

いやそこまで一本の舞台に出たことが全てを左右するのもおかしくないか??

ん~イメージ的には「RENT」みたいな舞台に出たけど不発だった。風????
でも役者それで辞める程??
じゃなくて、GOLDは最後のチャンスだと思っていて、これでダメなら辞めよう!と思ってた人々が集まってたという事??

☆歌える人の無駄遣い(泣)

今回は歌手であるON/OFFが主役であり、D☆Dシンガーズが出演、東宝ミュージカルアカデミーな石井一彰さんが出演・・・と歌える人いっぱいいるのに、『GOLD』はミュージカルなはずなのに!
たまに突然歌う全員合唱曲しかないのは何でだ~。
何かせめて話が微妙だっただけに(泣)、劇中劇部分は派手に歌うとかだったら良かったのに!!

しかし、そんなほんのちょっと歌唱だったが石井さんは一人だけミュージカル歌いで面白かった。

☆皆の言葉遣い
「マジ何とか」を皆さま連呼するのがマジ(笑)気になった。
そんなに「マジなんとか」って使うのかなあ普段。ここだけ若人っぽい??と非常に気になる・・・。


☆登場人物の心の交流

感想を書いていて気づいたが、この作品は結局全員が「大きな独り言」を言っているのではなかろうか。
それぞれ会話しているけれども、本当の所、心の交流がなされていないような気がする。
せらせむ双子ちゃんと、赤音東集院コンビはがっつり組み合っているのだが、それ以外がさらっと過ぎないか?

だからそれぞれの物語に心を掴まれること無く、さら~と流れていったのではなかろうか。
どんなに安易でもどんなにベタでもどんなに「マジマジ」言われても、何か心に引っかかる時は引っかかる。
それが無かったのは、やっぱり一人一人が自己完結して観客にも登場人物同士にも、語りかけてくれなかったからなのでは。


☆'*:;;:*'☆'*:;;:*'☆'*:;;:*'☆

★個人感想

☆星野世来 坂本直弥/星野世夢 坂本和弥
初めて見たON/OFF。
すごく若い人だと思ってた。ら、後でパンフ見て石井さんと同い年と知り驚愕。
すーごい可愛い。いろんな事が微妙なせらせむコンビだが、ベッドの場面でうっかり泣きそうになったです(笑)。

カーテンコールで解放されて気持ち良さそうに歌ってる姿が一番魅力的だったよ・・・やっぱり歌手なんだね・・・。
何か楽しそうで可愛いからまあいいや。とかちょっと満足(笑)。

☆青海天 水田航生
勝ち組負け組に拘る青年。マザコン。とっても爽やかでとっても可愛かった。この方もテニミュっ子らしいのだが何役やった子なんだろ??←調べた。四天宝寺B 忍足役だそうだ。だれだっけそれ??あ!何か足はやい人??

☆佐多家一世 石井一彰
初・生石井さん。こんなに背高くてひょろりーんとした人だと思わなかった。親の七光り?にて芸能活動をする厭味な役者。劇中でやってる役は結構軽い。イメージ的には何故か私の中で「若い沢村一樹」となっていた・・・。
石井さんもオンオフ同様歌ってるところ見たいな~。

☆伊神龍 ヨウスケ・クロフォード
佐多家と何かと対立する、劇中では神父さまな人。恋人を失くした喪失感に打ちのめされている。
最後にあっさりドーナツ屋になるのはどうなのか。
ヨウスケさんは死神もテニミュも、「分かりやすいキャラクター」がすっごく上手い人なのかも。
今回みたいな微妙な所ではなくて、本当に普通の設定で見てみたい。

☆夢宮詩人 黒田耕平
いつも自信無さそうに登場する。美しき背徳でも思ったのだが、いまどき「売春婦」設定ってどうなのだろうか友澤さん・・・。
何か大人しかった印象しか残ってないようすみません黒田さん・・・。

☆地道鳩三郎 小寺利光
普段の鳩三郎さん(男前)と、劇中のさゆりちゃん(女装)のギャップがすごすぎる人。
何気にさゆりちゃんは割りと可愛い♪何て言うか、普通にこういう女いそう。というか、私舞台遠かったからかもしれないけど、ちょっと前に見た舞台に出てた女優さんに似てて(笑)、何かもうその人にしか見えなくなっていたのであった。
さゆりちゃんは物語のキーなので、ただ佇んでいる場面が割とあるのだが、とっても切なくて好き。

☆赤音光介 原知宏
まさかまさかの設定な演出家。原さんは年齢と共に横にも貫禄が(泣)!とか何故かファンでもないのにジャニーズ時代を思い出せる自分としては思うわけだが、そんなリアルなおじさまな原さんが、そんな脚本書いて演出して実はプロデューサーが好きなのかと思うとなんだかなあと思うのであった。
せっかく原さんなんだからもうちょっと大人な人物で見たかったよう~。

☆黒井真希 咲山類
最初、素では見つけられたのに劇中劇では見つけられなかった・・・何故に。
すごい綺麗な顔立ちの方なので作り物めいた役が似合っていて、そういう意味ではこの世界にはまってるのかも。
綺麗な顔して腹黒い(笑)のが良い。が、現実世界は別に腹黒いわけじゃないけど。

☆鷹丘ロッド TAKA
TAKAさんは普通にロッドさんの時はめちゃくちゃロッカー風なんだけど、劇中劇の「アニメに出てくるような変なキャラクター」は、その容貌と妙にマッチし独特の存在感であった。
せっかくストプレに出る機会を作っているのなら、もう少し別の作風の作家を呼んだらどうでしょうD☆Dさん・・・。

☆東集院彰 張替慎貴
劇場支配人。・・・って今気づいたけど、この人あくまで支配人であって、プロデューサーじゃないのかな??
・・・支配人に脚本に口を出す権利はあるのか??あったとしてもプロデューサーを通すのでは??
まさかの設定が赤音側にはあるから仕方ないかもしれないが、この人赤音に何でそこまで??って位無理難題を言ってくるのが謎。
そして大会社の御曹司かもしれないが、一応仕事の事はなしてる割に父親に対して子どもすぎるのが非常に気になる~。
そして張替さんて見たい目可愛めな方なので、余計にぼんぼん感が高まった。

☆山岡満 岩崎大
劇場の雑用係。衝撃的に間の悪い男。嫁に逃げられ娘とも会えない日々。

何て言うか間も悪いし運も悪いけど、アンタ人生に対して甘いよ!!!って思う人。うーんいい人だとは思うものの、娘の誕生日プレゼント買えない位困窮とか(つまり自分ひとり養いきれてないという事だから妻も逃げるよ~かと言って妻が稼いでアンタの面倒も見る!とか思う程魅力のある男子じゃないし山岡さん・・・)、それはともかく何か娘のためにと言えば何でも許されるのか!と思わずツッコミたくなるようなタイミングの悪い時に娘の話題出す気がしたんだけど・・・うーん。

たまに岩崎さんの役って、岩崎さんのせいじゃないけど、イラっとする事があるんだよな~と思った・・・。
やたら「性同一性障害じゃないです~」て主張するとか、悪気はぜんっぜん無いのに時々無神経なんだよな山岡さん。多分それでイラっとしたんだよ娘絡みでも。
今この人に就職の話をしたらいかんだろ!!という時にするとかね。

ただ、岩崎さんがこんなに「徹底的に冴えない男」を演じる機会は滅多にないのでそれは中々面白かった。みんなすごいお洒落衣装の中、微妙ジャケットなところもよい♪


☆'*:;;:*'☆'*:;;:*'☆'*:;;:*'☆

そんな訳で、色々と微妙なGOLDであった・・・。
出演者の可愛さと衣装は楽しめた。あとゲスト森さんのダンスも。

D☆Dさんも、次回ストプレする時はもっと明るくハッピーな作風で、大人な作家を呼んでくれ~。

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