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2005.12.20

★東野圭吾『容疑者Xの献身』を読む。

東野ファンのくせにこんなに話題沸騰になってから読んでいるオノレ・・・。
しかも実は昨日の夜1時くらいに何を思ったか読み始めてしまい、終わって4時でした・・・(笑)。
本日は強烈な睡魔に襲われ&この作品によって精神的にはずっと興奮していて・・・仕事にならず終了・・・反省。

多くの方が既に様々に語っているけれども、ラストシーンにたどり着いた時の衝撃は言葉では言い尽くせません。
度肝を抜かれるというのはこういう時に使う言葉なんだと思った。

石神が「何を」仕掛けたかについては、そのひとつはかなり最初から気づいて、話が進むにつれて「それしかない」事が分かるんだけど、でも「どのように」仕掛けたのかは皆目見当がつかず、一体どんなところに着地しようとしているんだろう・・・とものすごくどきどきしながら読み進めた。

本当に驚愕した。

東野圭吾の何が好きなんだろう・・・と考えたときに、思ってもみない方向から斬りこむ所もそのひとつだなと思う。
そして、この作品の一番好きなところは、やっぱり「石神」という人物造型そのものが、この作品を成立させる最大要素であるところ。それがあえて「探偵ガリレオ」シリーズに登場するところも好き。

この人でなければ、そもそもこの物語は始まらない。
そして、この人でなければ、この物語は成立しない。

ガリレオシリーズを読んでいる読者たちは、いつもの「超常現象に見えて実は説明がつく」パターンなのかなと期待して読んでいると、有りえないところからものすごい着地をするので、本当に呆然とする。

東野さんもそうだし、あと森博嗣もそうなんだけど、理系の作者が「理系の人物」を出すと、うまく言えないのだがとても「美しい」印象を残す。存在そのものがすごく端整というか。

「容疑者Xの献身」は、とても美しい物語だった。

「美しい愛の物語」という意味ではなくて、「物語が美しい。」という意味で。


やっぱり、東野さんの作品は「感情移入できない」方が抜群に好きなんだなと思った。
あと珍しく?男性同士の篤い友情が描かれていて、そこも好き。
東野さんと言えばどちらかと言えば「悪意」とか「殺人の門」的な、愛憎で言えば「憎」の方が渦巻く印象の方が強いので。←作品数が多いという事ではなくて、マイナスの時の方がものすごいインパクトがあるから。

全く関係ないんだけど、「登場人物の純度の高さからくる、物語の端整さ、美しさ」で、突然京極夏彦の「陰摩羅鬼の瑕」が思い浮かんだりもした。

とにかく、東野圭吾ファンも、そうでない方も、様々な読み方ができて、衝撃的なラストを楽しめる作品です。

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