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2005.12.12

★伊坂幸太郎 「魔王」を読む。

スタジオライフの白夜行を見に行ったり風邪引きそうになってたり寒すぎて頭が痛くなってたりして、なかなか日記が書けず、やっと復活である・・・。

さて、伊坂幸太郎の「魔王」。

この作品は、できれば、というか、できるだけ、「死神の精度」を読んでから読むべし。
あの人が出てきた時にそうと気づいた方が切ないから。

伊坂さんのスタンスは「あとがき」に一番現れていると思うのだけれども、読者にとっては、普段自分が恐れている事をこのようにきちんと言語化して物語として世に提示してくれる人がいることはとても有難いことだと思う。
何となく、まだ、大丈夫。という気になる。

でもやっぱりちょっと残念なのは、たぶん伊坂幸太郎が好きだと思っている人は、この作品を読んで「あ、私が思ってたのはこういう不安だった」とは気づいても、「こういう考え方ができるんだ」という風に新しい目がひらくとはあんまり思えないこと。たぶん既にこう思ってる人が、伊坂幸太郎を好きなんだと思うので。
読んでほしい人には届きにくいような気がしてそれがちょっと無念。

どうせならこういう本がものすごいバカ売れしてベストセラーとかになってくれると面白いんだけど。

・・・などと微妙に微妙な問題を思いつつ、いつもの伊坂さんらしい繰り返しの心地よいリズムとか、伏線は100%拾う丁寧な作品づくりとか、思わず好きになっちゃいそうな愛すべき登場人物たちとか、「○○なわけ」を多用する人々とか、いろいろ、楽しめます。

実は同時期に読んでいた河合隼雄&吉本ばなな対談集「なるほどの会話」の中で「流行り」について語られている一節とすごく呼応するのを感じたりもした。が、非常に誤解されやすい言い回しなので引用できないんだけど。


うーん殆ど人が見てないとは言え、公共の場で感想書くのが難しい本です。

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